日本新工芸について
趣意
日本新工芸家連盟は、工芸の本質を問い、現代に望まれ、未来を明示できる生活造形を確立することを目標としております。
美術の枠内にある工芸が、表現上の造形美を追求することは大切なことです。しかし、その追求に走りすぎると一般造形美術と変わらぬ自己主張に陥り、生活から離れた表現のための表現に終わってしまうのではないでしょうか。
私達はこのようなことを極力避け、美と生活の調和を共通のテーマに選びました。生活の中に求められるもの、生活を豊かにするための造形美を改めて問いなおし、多様化する造形志向の中にある工芸の位置づけを明確にしたいと思います。
工芸美術は陶芸・金属工芸・漆芸・染織工芸をはじめ、木竹・皮革・硝子・七宝・人形・紙工芸など多岐にわたり、生活との接点も非常に多いものです。各作家が各分野で素材を生かし、技術を駆使し、生活とのかかわりを十分表現できるものと確信しております。